2013年01月01日

2012年金蚤(のみ)賞受賞式

え〜、皆様あけましておめでとうございます。

すっかり忘れておりましたが2012年度の金蚤(のみw)賞受賞式にまいりたいと思います。


作品賞 「ダークナイト・ライジング」



作品としてはどうなんでしょう?ただ、映画の背景を世界情勢ではなく大阪市政に限定するとこれほどピッタリはまって的を得た作品もないでしょう。奇跡の作品だったです。

ベイン = 橋下市長

と解釈すれば全ての要素がパズルのように完成するんですよ!!過去の犯罪歴 = 戸籍 ととらえて同じマイノリティでも戸籍があって出自が明らかである故に差別され続ける被差別部落出身者と戸籍が無くて出自による差別と無縁なおかげでいい会社にホワイト・カラーの正社員として登用される在日”韓国”人たち(韓国には戸籍法がありません)に見事にはまって現在の大阪が抱える社会的矛盾と作品中のデント法は一致します!!

そして、いわゆる左派といわれてるリベラルな人たちが部落差別に対しては異常なくらい肯定的な態度を取るのもこれで納得していただける、という素晴らしい内容の映画になっておりました。というわけで作品賞は「ダークナイト・ライジング」です。ただ、個人的には主演のクリスチャン・ベールがいいとこなしでがっくりですが。

アニメ賞

「おおかみこどもの雨と雪」


やけくそみたいにタブーに触れまくった内容の作品で度肝を抜かれたので賞を授与いたします。
それにしてもこの映画に対する女性(?)たちの発狂とも言えるネット上の誹謗中傷がすさまじく、作中のお母さん・花の立場におかれた女性の社会的な困難を現実にあぶり出した点も素晴らしかったです。


特殊効果賞「バイオハザード5」



最近よくソール・バスとかがやったブリティッシュ・ニューウエーブの奇抜な演出を再評価する人がいらっしゃいますが、そういうのを現代風に焼き直してこれでもか!と劇中でやってるのがこの映画です。しかも3Dで。

わたしは関西圏の人なので「わぁ、昔のサンテレビ(古いイギリス映画を放映するのが好きだった)みたい」と思ってしまうだけなんですけどね。

最優秀3D映画賞



アニメで3Dってのが強力でした。「エヴァンゲリオン」とかの「世界系」の元祖「サイボーグ009」の映画化最新作。これが始まりにしてこれが終わりという強力な内容です。
この作品、石ノ森章太郎と赤塚不二夫が2人でトランス状態になりながら描いた物語なんですが、この映画も結局最後にはトランス状態になって003が「これでいいのだ」と言って終わるという「赤塚不二夫乙!」というとんでもないエンディングでした。ウソだと思うなら見てみ。

あと、作品中に出てくる「天使の化石」どう見てもヘルズエンジェルスのシンボルマークのデスヘッドなんですけど(笑


おまけ


最低映画賞 及び 最低企画賞



予告編の段階で主演のダニエル・クレイグがクラウス・キンスキーの隠し子であることがハッキリ分かる「007」の最新作。

中東ではイスラエルがガザを空爆して子供たちを殺しまくるという大虐殺を繰り広げている2012年の後半にそのイスラエルに資金援助を行ってるコカコーラ社がこの映画のスポンサーやってこの映画が公開されたんですよ。殺人許可証を持つ男の映画ですよ!本当に趣味が悪すぎてキモいです。こんなことばっかりやってるんだったら007シリーズはもう作らなくていいよ。「ミッション・インポシブル」とかあるしね。

以上で受賞式を終わります。今年も素晴らしい映画が公開されることを期待してお正月のご挨拶といたします。

posted by fabrice du monde chien at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月11日

ホラー映画ベストテンに参加します。

え〜、大分ご無沙汰になっております。こちらの方の企画に参加いたします。

何で急に参加を決定したかというと昨今のホラー映画の出来のよさとその認知度の低さを鑑みて、もっとホラー映画のジャンルを普及させる必要を感じたからでございます。

それでは行きます。ランキングは適当です。



1位 ハロウィン(ロブ・ゾンビ監督版)



2位 ハロウィン2(ロブ・ゾンビ監督版)



3位 REC



4位 REC2



5位 ゾンビ(1979年版)



6位 サンゲリア


7位 ドーン・オブ・ザ・デッド(2004年版)



8位 悪魔のいけにえ2



9位 遊星からの物体X
 ※どうでもいいけど「ダークナイト・シリーズのクリスチャン・ベイルのしゃべり語ってカート・ラッセルのそれと全く一緒やんね。



10位 バタリアン」

以上です。ちゃんとTBとして届くのでしょうか?
posted by fabrice du monde chien at 17:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月01日

真性エクスペンダブルズ2



いや〜、本当にやった「エクスペンダブルズのに〜」でございます。

当ブログでも「いち」の時「こんなんどう?」という感じで「俺のエクスペンダブルズ」を作ってみたんで今回もいってみましょう。
今回もキャスティングに重点を当てて、まずはミスター・オクレ



次にエスパー伊東


そして重鎮・内藤陳


(すいません、動画はこれしかなかったです)

そして遂に真打ちに宅八郎



この猛者を束ねる頼れるリーダーはこの人!湯浅誠さんです。



話が一体どういう方向に進むのかということも含めて期待が持てます!!

posted by fabrice du monde chien at 19:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月12日

神道ばんばんざい



いやぁ、思わず観てしまいました。ついでに小説版も買ってしまった。

近年稀にみる度肝抜かれる映画でありました。というか「もののけ姫」以来の衝撃作となってしまった。
日本のあらゆるタブーに迫るえげつなさ、「同和」「ヤクザ」「児童ポルノ」「日教組教育」といった「描いちゃダメ」とされてるテーマを爽やかな家族ドラマの中にこれでもかとぶちこんだ監督と脚本家の姿勢には頭が下がる。

まず、お話の中でサンプリングされてるのが最近お亡くなりになられた新藤兼人監督の この映画だったりします。

力は無くとも健気に子供たちを支えるやさしいお母さん像は間違いなく「狼」の中の乙羽信子演じるお母さんがサンプリングされてます(この人かつての宝塚スターなので東宝と縁のある女優さんなんですよ)これを指摘できる人がいないのが残念で仕方ないですが。
次に「おおかみおとこ」とは何者か?ということなんですが、獣と人間の間の生き物というんではなくてもっとスピリチュアルな存在として描かれてるのが作品を鑑賞していくうちに理解できる・・・、はずなんだけどなぁ。誰も気付かないだなぁ。
ほいで、こどもたちの中の男の子の方の名前が「雨」なんですね。「あめ」って変わった名前に感じるんですが古代の日本の神様って「アメノ何とかのミコト」(「アメノ〜」「天よりまい降りし〜」という意味でつまり朝鮮半島の王族から天下りしてきたことを示してるんですね)という名前が多いんですね。ここからも「あ、そっち系スピリチュアルな存在なんだ」とわかるんです。

そんでもう後半は雨くんの自立のプロットが完全に田舎芝居の股旅物の

女「行かないで!!」

男「止めてくれるな、男には行かなきゃなれねぇ時があるんでぇ」

というのをそのままサンプリングしてるんですわ。世間じゃこんだけヤクザ関連の話を創作しちゃイカンと騒いでるのに、です。
ついでに書くと幼い頃の雨くんはお母さんに甘えてばかりの弱虫さんだったんですがそれをお母さんは「大丈夫、大丈夫」となだめるんですよ。「大丈夫」って言葉の語源は中国語で「身長180cm以上の大男、転じて男の中の男の意」だったりしますんで彼の自立が任侠道的に描かれることの伏線になってるんすよね。

んで、女の子の方雪ちゃんのお話はもう、「プライドが高い女が自らの欲情を押さえきれずに、そのプライドの高さ故に自滅する」という官能小説ではお約束的なプロットで初恋の物語が描かれてるんすわ。それを小学生が発情して文字通りケモノになるという展開で描くんだから確信犯的に児童ポルノとして話作ってますわ。私この部分をにやにやしながら観てました。「(小うるさい教育ママが失神しそうなくらい)もっとやったれ!」って感じで。

その他、意味深な兄弟喧嘩のシーンとか、「どぎつさ」をこれでもかと醸し出す展開が元ネタである「狼」の監督の新藤兼人とその伴侶の乙羽信子の両人が作った諸作品へのオマージュとなってていい供養になったんじゃないかと思います。ひさびさに見応えのあるアニメでした。

なお、小説版は「四つ足で走る」とか「手足が長い(少女)」とか、どう考えてもおおかみこどもが同和の子であることを示唆させるような文言がいっぱい入っててドギツサ倍増です(笑 これで「ホームセンターでお買い物」とか「家の近所に高速道路が」とか「足が長すぎるせいもあって制服のスカートの丈が異様に短く見える」とか入れてたら絶対苦情来るって(笑

最後におまけとして菅原文太老師が演じる韮崎というおじいさんがお母さんに畑仕事を指南するシーンで絶対にトラクター使わさないんです。これはきっとあの人との確執があるからかなぁ、と思ってしまいました。


posted by fabrice du monde chien at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月22日

カッターズ・ウェイを紹介いたします。



え〜、私が2月に1ヶ月間に渡って書きつづけたお話の元ネタである、「カッターズ・ウェイ」という映画です。

私が書いたお話は何しろ元ネタの資料がほとんど無い状態で書き始めたのでお話自体に関連性はほとんどございません(笑

しかし、私もこの映画と原作本に興味があったので英語版オンリーながら入手して鑑賞し途中から参考にするようにしてましたね。特に文章なんかはふざけたような冗談交じりのところなんかは原作も同じだったりします。特に「哀れな poor」という単語は実際原作本でよく出てきます。

それはいいとしてこの映画、公開当時は評価は芳しくなく、ほとんど忘れられた2002年頃というアフガン・イラク戦争勃発の時期にイギリスのケーブルテレビで俳優ジェフ・ブリッジスの映画の特集をやって、その時放映されるや大反響。アフガン戦争で揺れ動く世界情勢に通ずるものを視聴者さんたちは感じ取ったようなのです。

それ以後、とんとん拍子に原作本のイギリスでの再販が決定。フランスのガリマール出版からセリ・ノワールの作品として登録されたり(英語で書かれた小説は大概文学的レベルが低いのでセリ・ノワールに登録されるということはすなわちちゃんとした「文学」として世間に認められたということだ)昨年、原作者のニュートン・ソーンバーグさんが他界されたときにはやっぱりイギリスの阿修羅掲示板(笑 と言われるガーディアン誌で追悼記事が書かれたり、とじわじわと再評価されミステリーの殿堂入りを果たすまでに至った遅れて来た20世紀の英文学の至宝だったりするんですね。

んで、このお話の面白いところかと思いますが、ミステリーによくある「犯人探し」の要素がこのお話皆無で「〜〜かもしれない」「きっと〜〜だろう」みたいな推量、推測だけでお話が進んで行くんですね。本来のミステリーはこんな感じなんですが。
これをどういうわけかイギリスのファンの人たちは「これは無茶だ」とか「乱暴な推理だなぁ」と言う風に

全く否定的に見ないのです。

なんかここら辺の「客感的事実関係なんかどうでもいい」という部分に魅力を感じる感性の人が多くて面白かったですね。ここら辺がこの映画や原作本が英語圏でよく売れて日本で全く売れない理由だろうと思われます。

さて、個人的にこの客観性無視で主観的な思考だけで突き進んでいく主人公たちの姿はアメリカン・ニューシネマ的な破滅的なラストと相まってたまらなくカッコいいんですね。

このお話、時代はもう60年代が遠ざかってきた80年代初頭で、革命運動の精神的支柱であった「実存主義(主観が全てという考え方)」が徹底的に否定されて「構造主義(主観を相対化して否定する考え方:押井守の作品に顕著)」が幅を利かしまくっている状態を本当に閉塞的でニッチモサッチモ逝かない精神的にダメダメな社会という風に描写してるんですね。

そこに知性や教養を持ちながら下流に甘んじてニヒルかつアイロニカルに生きる最後の実存主義者・アレックス・カッターがガツンと物申すというところがこういうファンの方々にとっては魅力なのかな?なんて思ってしまいます。


なお、私の人生経験から言わしてもらえれば「より良い人生のために主観的なものの見方より客感的な分析」という考え方は全く役に立った記憶がございません。ですので個人主義・実存主義を貫くアレックス・カッターのような人生観に私自身は賛同しておりますし、他人にもすすめます。
posted by fabrice du monde chien at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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