2010年09月28日

あンたは最高!



いやー、いろいろあって劇場では観れなかった(理由は後で書きます)「彼岸島」をとうとう観た。

いや、何をおいても

吸血鬼の王 雅 を演じる山本耕史の怪演がとにかく凄い!!

噂には聞いてたけどここまでするか?というくらい役にのめりこんでやってるんすよ。まぁ、役になりきるのはですね、役者としての仕事の全てなんですね。古代演劇は何度も書くけども「シャーマニズム」とつながってて他の魂を自分の体に宿すという宗教儀式だったんです。だから例えば能なんかだと役者は衣装の準備ができると楽屋から他の人間を追い出して一人っきりで鏡の前の自分と向き合ってその「役」(つまり魂)を自分の体に宿す瞑想的儀式を行うんです。そして能面を被ったらもうその役になりきるんです。演技というのは古来そういうものなんです。

しかし、最近では演技メソッドも進歩しまして、思いもよらない凄まじい演技を若い俳優さんがやるようになったりするわけですがこの耕史くんに至っては「雅」という架空の人物のキャラ(役)を

完全に自分の中に消化吸収して自分の一部にしてるんですよ。

あンた!それ吸血鬼よりエグいじゃないか!?と言いたくなるくらい雅でありつつ耕史なんですね。作品中は人間のダークな部分の象徴という抽象的なキャラ(であり本人もそれを自覚している)なのにこれを本当に生身の人間(吸血鬼)としてハツラツと演じてるんですね。

大体こういうキャラを演じる場合、演者は「狂気」という衣装を身にまとうのがデフォになってまして「狂人」であれば演じられるという役者さんは多いと思います。

それが耕史くんの場合公然わいせつ的に「正気」で演じてます。素っ裸状態ですよ。「あの人狂人だから(他者だから)」という高見の見物的に突き放すことが観客はできなくなって精神面でお客さんは苦しむでしょう(笑 正気の人間が普通にど悪党なんすから。

他にもですね、白塗りの大衆演劇チックな格好で太陽の下を出歩いて様になるなんてのはこの人以外には絶対ありえない絵面ですわ。

高貴さと陳腐さ。高潔さと卑俗さ。美と醜。という相反するもが混在する上に絶対的に悪の存在ながらそのくせとことん人間くさいという絶対に今までのアクション映画なら作り出せなかったキャラを見事に演じる耕史くん、個人的には「バットマン」のジャック・ニコルソン演じたジョーカーを越えて映画史上最高の悪役です。


日本(と韓国の合作)映画もとうとうここまで来たか!!とこれからの日本映画に期待が強まる一作です。そして今後「バットマン」でジョーカーが再び現れるとしたらジョーカー役は耕史御大以外はありえないと私は確信しました。

posted by fabrice du monde chien at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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