2010年04月12日

家族、そして闘魂



え〜、日本映画の「サウスバウンド」です。

どうでもいいけどホリエモンが出てきた時に誰かに似てると思ってたんですがの映画の監督の森田芳光さんだったんですね(笑

それはさておきこの映画、もと過激派(警察庁用語)のお父さんお母さんと一緒に東京から沖縄に引っ越す家族の物語なんですが描き方がなんと言っても「家庭崩壊エクスプロイテーション」の第一人者の森田監督なのでちょっと特殊。

原作は例によって読んでないんですが母親の連れ子である長女(かなり美人のはずなのに表情次第では何故か細木数子似になる北川景子さん)と父(豊川悦司)との関係が微妙なとこでして、一々反発しつつも大人の女に成長したためにお父さんの強引すぎるが逞しくもある「男の魅力」のとりこになりつつある心情とかが何気に描かれてるんすよね。

まぁ、これは単に豊川御大がキンチョールのCMでもお馴染みの「ヒモキャラ」なのが関係してそう見えるだけなんでしょうが、お母さんが長女を東京に残して沖縄に移住を考える後の展開を考えるとその伏線と思えるシーンがいくつかあるんですよ。

それとまぁ、森田監督は大森一樹と違って学生運動に共感するタイプではないので「反体制の闘士」であり続ける父の「強引で強力なリーダーシップを持って家族の支配者として君臨する」という圧倒的な存在感を「それって権力の象徴の天皇と一緒じゃん」とかなりアイロニー的に表現してるんすよね。

んで、この映画結局「家族の絆」みたいなこと言いつつも前半の長女を捨てて沖縄移住を決断する母の父をめぐる長女との確執みたいなのがあり、後半の「子供たちにとって尊敬される親であるために決別を余儀なくされる」という展開といいやっぱり「家庭崩壊(というか解消)」の映画なんすよね。

家庭という共同体がお互いの利益のために存在するとするならばその利害関係が変質、あるいは無くなった場合は当然にして共同体の解消に向かう

という「”家族の絆”っていうけど本当は相対的なもんなんだよね」という森田監督ならではの家族という共同体に対する意識みたいなのが垣間見える気がします。

ここら辺がよくある「家族の絆」を絶対視する映画と決定的に違うところかなぁ、と思いますがそれほど深く考えないで楽しく見ることができる映画ですよ。日本の映画って昔からこういう会社みたいな「公」の共同体と家族みたいな「私」の共同体との差異みたいなのを描く映画多いんですけどどういうわけか日本映画を語る評論家の諸兄にはスルーされがちなテーマなんすよねぇ。

なお、圧倒的なカリスマ性で家族とその周辺の人たちの人生に多大な影響を与えるお父さんは明らかに

アントニオ猪木

がモデルです。喧嘩吹っかけられた時にアゴを突き出して相手に向かっていく姿がそれを象徴してるって。
posted by fabrice du monde chien at 01:38| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。