2011年01月30日

In nomine Mater,Filli et Spiritus EVIL!




突然ですが女性の皆さん。
男というのは女心が分からない生き物だとお思いでしょうか?それは違いますよ。

男には女心というものが手に取るようにわかるのです。


ただ、わかったからといって女性をどうにかすることができないからわかってないのと同様というだけのことです。



くだらない話は置いておきまして上の映画のテーマである「ハロウィン」というお祭りについてご存知でしょうか?

元々は「Hallow's eve」と言ってケルト人の大晦日にあたるお祭りなのですよ。一応wikiにその成立が詳しく載っていたのでリンクします。 こちら

これでハロウィンが実はキリスト教伝来以前のヨーロッパ人の文化を継承するお祭りであることがお分かりいただけますね。

そして日本にも地蔵盆というお祭りがございます。 こちら

地蔵盆というくらいですから地蔵菩薩をお祭りする仏教のお祭りに間違いないんですが、こちらもハロウィン同様お子様に菓子を配ったりしますねん。
んで、その祭りの「本当の」意義なんですが、江戸時代から檀家制度といって戸籍をお寺が管理するようになった関係で日本国民は皆仏法に帰依しなければならなくなりました。(もちろんその地方や階級によってお寺にもいろんな宗派があるんですが)
それ以前には天皇の朝廷が支配していたわけでこれは神社を司ってる神道ですな。

しかし、

日本で天皇家が現在の日本の6割方を支配するのは平安時代も末の話でして当然その勢力外にはいろんな部族や宗教がひしめいている多文化社会でありました。もちろん勢力圏内にもいろんな文化はひしめいてましたよ。


そんな様々な部族、宗教も時代の変遷に従い本来自分たちが持っていた宗教や風俗や文化を捨てて概ね画一化された「日本人」になっていくわけなんですな。この社会体制がほぼ完成したのが江戸時代くらいというわけです。

んで、多くの日本人はやはりお上に対しては「日本人」としてのアイデンティティを示してはいるけど心はやっぱりその郷土の文化を持った「郷土人」なわけでして、そういう2重のアイデンティティを背負い込むジレンマを解消するためにお上の方から

「地蔵盆の日には地蔵菩薩と一緒に郷土の神様をまつってもいいよ」

という不文律が生まれたわけです。
なので田舎に行けば行くほどこの地蔵盆は盛大に行われます。私の子供の頃は本チャンのお盆より盛大でした。


さて、この地蔵盆の趣旨はおこれでわかりいただけるでしょう。「故郷の伝統を子孫に伝えよう」ということなんですわ。
んで、こういう「親から子へ受け継がせる」系の意識というのはどうしても女性の方が強いもんでして、男の目からしたらこの地蔵盆は昔の新東宝の怪奇映画に出てきたような辺境の邪教としか写らないのでしょう。この行事を巡っておっさん連中とおばはん連中の対立が起こったりすることもしばしばございます。
(昨年は私の父がこうるさい男性の実行委員に対して「これは母と子の祭りだからあまり男は口出しするな」と注意してモメてた)

こういう地域社会での性差によるフリクションというのもドメスティック・バイオレンス(実際に暴力はないけど意地悪い態度くらいはある)の範疇で語ってくださるといいのですが、そういう方が女性の中に(女性でもインテリ気質が入るとこういう本当にデリケートな部分を否定したがるのよね)あまりいらっしゃらないのが残念です。

それはさておき



ホラー映画という道徳・コモンセンスが最優先されるエンターテインメントの世界においてその根幹にある


父と子と精霊の御名において In nomine Patris, et Filli et Spiritus sancti


を覆し


母と子と悪霊の御名において In nomine Mater et filli et Spiritus EVIL


に見事に変換して話を進めていくロブ・ゾンビ版「ハロウィン2」には地蔵盆やハロウィンや地域社会とか民族意識、果ては昨今のレイシズム運動などに対して私が抱くモヤモヤした思いに対する解答が全て描かれていたような気がしましたです。

それが故に私が生涯でも映画に付けた最高の評価「夜空に浮かぶ星の数の2乗」をあげたわけなんですが、次回でそれについて詳しく書きます。

posted by fabrice du monde chien at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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