2011年06月30日

アウトローの時代




お久しぶりです。

いやぁ、意外によかったですよ「パイレーツ・オブ・カリビアン4」

3Dということで期待したんですが、よくよく考えたら普段から立体的な風景をあまり意識していないので脅威の立体映像も「こんなもん?」って感じで観るようになってしまいました。ただし、リアリティという点ではかなり高得点の映像美だったっすよ。

このシリーズといいますとディズニーにあるまじきアウトローの生き様を描いた泥臭さとファンタジーの融合(本来のファンタジーはこういう荒くれ者たちの世界観にこそ存在する)が売りだったんですね。

だから前3作品ではとにかく海の男たちの生活の厳しさを可能な限り描ききった。例えば一度船出すれば陸に上がるまで風呂に入れないからとにかく登場人物の小汚いことといったら(ジャックスパロウにいたっては「息が臭い」と突っ込まれるほど)まるで「カムイ伝第2部」の岡本鉄二画伯がデザインしたスラムの住人のようでして、船上生活での重要なファクター「真水のありがたさ」をとことんまで描写して海賊稼業の苦悩をとことんまでリアルに掘り下げたんです。

そしてそんな過酷な海の世界に何故男たちがあこがれ我が身を的に危険に自ら飛び込んでいくのか?というモチベーションもかなり無茶な趣向で掘り下げた。「ほら、男だったらどんなに匂いがあっても女の子のあそこが恋しいだろ?それと一緒」って感じで。だから大怪獣のクラーケンの口はちょっとオ◯コっぽいデザインだったし海の神は女性だったりしたんですね。客観的なリアルよりも海の男たちの主観的リアルをつきつめてファンタジーと融合させる、これがこのシリーズの醍醐味というわけです。


さて、そんな前シリーズを受け継いで新シリーズの第1作となる本作ですが、彼らのアイデンティティの本質に迫る部分がお話の骨子となってます。これが前シリーズの「海賊と(イギリス)東インド会社との利権対立」という歴史的事件を扱った「縦の構造」を継承してて3Dだけに縦(歴史的事実)と横(主観的なアドベンチャーの要素)と奥行き(ファンタジー要素)を見事に体現してて見応えありました。


監督とスタッフをほぼ一新しておりまして、ディテール的には完全に別物とも言うべき変化はありましたが逆に設定に埋もれない躍動感があったんで当ブログのオススメの映画です。


この映画についてはまた書く予定ですが、海の神秘に遭遇するシーンの描き方という点では設定が地味な割に丁寧に作られている分迫力があるのであらすじ読んで「スケールダウンしてねぇか?」と不安になった方はどうぞご安心して劇場に足を運んでください。
posted by fabrice du monde chien at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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