2012年09月12日

神道ばんばんざい



いやぁ、思わず観てしまいました。ついでに小説版も買ってしまった。

近年稀にみる度肝抜かれる映画でありました。というか「もののけ姫」以来の衝撃作となってしまった。
日本のあらゆるタブーに迫るえげつなさ、「同和」「ヤクザ」「児童ポルノ」「日教組教育」といった「描いちゃダメ」とされてるテーマを爽やかな家族ドラマの中にこれでもかとぶちこんだ監督と脚本家の姿勢には頭が下がる。

まず、お話の中でサンプリングされてるのが最近お亡くなりになられた新藤兼人監督の この映画だったりします。

力は無くとも健気に子供たちを支えるやさしいお母さん像は間違いなく「狼」の中の乙羽信子演じるお母さんがサンプリングされてます(この人かつての宝塚スターなので東宝と縁のある女優さんなんですよ)これを指摘できる人がいないのが残念で仕方ないですが。
次に「おおかみおとこ」とは何者か?ということなんですが、獣と人間の間の生き物というんではなくてもっとスピリチュアルな存在として描かれてるのが作品を鑑賞していくうちに理解できる・・・、はずなんだけどなぁ。誰も気付かないだなぁ。
ほいで、こどもたちの中の男の子の方の名前が「雨」なんですね。「あめ」って変わった名前に感じるんですが古代の日本の神様って「アメノ何とかのミコト」(「アメノ〜」「天よりまい降りし〜」という意味でつまり朝鮮半島の王族から天下りしてきたことを示してるんですね)という名前が多いんですね。ここからも「あ、そっち系スピリチュアルな存在なんだ」とわかるんです。

そんでもう後半は雨くんの自立のプロットが完全に田舎芝居の股旅物の

女「行かないで!!」

男「止めてくれるな、男には行かなきゃなれねぇ時があるんでぇ」

というのをそのままサンプリングしてるんですわ。世間じゃこんだけヤクザ関連の話を創作しちゃイカンと騒いでるのに、です。
ついでに書くと幼い頃の雨くんはお母さんに甘えてばかりの弱虫さんだったんですがそれをお母さんは「大丈夫、大丈夫」となだめるんですよ。「大丈夫」って言葉の語源は中国語で「身長180cm以上の大男、転じて男の中の男の意」だったりしますんで彼の自立が任侠道的に描かれることの伏線になってるんすよね。

んで、女の子の方雪ちゃんのお話はもう、「プライドが高い女が自らの欲情を押さえきれずに、そのプライドの高さ故に自滅する」という官能小説ではお約束的なプロットで初恋の物語が描かれてるんすわ。それを小学生が発情して文字通りケモノになるという展開で描くんだから確信犯的に児童ポルノとして話作ってますわ。私この部分をにやにやしながら観てました。「(小うるさい教育ママが失神しそうなくらい)もっとやったれ!」って感じで。

その他、意味深な兄弟喧嘩のシーンとか、「どぎつさ」をこれでもかと醸し出す展開が元ネタである「狼」の監督の新藤兼人とその伴侶の乙羽信子の両人が作った諸作品へのオマージュとなってていい供養になったんじゃないかと思います。ひさびさに見応えのあるアニメでした。

なお、小説版は「四つ足で走る」とか「手足が長い(少女)」とか、どう考えてもおおかみこどもが同和の子であることを示唆させるような文言がいっぱい入っててドギツサ倍増です(笑 これで「ホームセンターでお買い物」とか「家の近所に高速道路が」とか「足が長すぎるせいもあって制服のスカートの丈が異様に短く見える」とか入れてたら絶対苦情来るって(笑

最後におまけとして菅原文太老師が演じる韮崎というおじいさんがお母さんに畑仕事を指南するシーンで絶対にトラクター使わさないんです。これはきっとあの人との確執があるからかなぁ、と思ってしまいました。


posted by fabrice du monde chien at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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